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743年 墾田永年私財法を発令する [年号のゴロ合わせ]

ずいぶん遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。
のろのろ更新ではありますが、本年もよろしくお願い申し上げます。



さて、今日は奈良時代の土地制度のラスト、墾田永年私財法を取りあげます。
まずは「墾」の漢字。
間違えずに書けるようにしましょうね!

前回は723年に出された三世一身法について話をしました。
この法令により、期間限定ではありますが土地の私有が認められたんでしたね。

さぁそれから20年後、墾田永年私財法が出されます。
最初に史料を見てみましょう。

(天平十五年(〔1   〕年のこと)五月)乙丑、詔(みことのり)して日(のたまわ)く、「聞くならく、墾田は養老七年の格(〔2   〕のこと)に依(よ)りて、限(げん)満つる後、例に依りて収授す。是(これ)に由(よ)りて農夫怠倦(たいけん)して、開ける地復(ま)た荒る、と。今より以後、任(まま、意のままにということ)に私財と為(な)し、〔3   〕を論ずること無く、咸(みな)悉(ことごと)くに永年取る莫(なか)れ。其の親王の一品(いっぽん)及び一位(いちい)は五百町、(中略)初位(そい)已下(いか)庶人(しょにん)に至るまでは十町。但(ただ)し郡司は大領(たいりょう)少領(しょうりょう)に三十町、主政(しゅせい)主帳(しゅちょう、大領・少領・主政・主帳はいずれも郡司の職名をさす)に十町。若(も)し先より地を給ふこと茲(こ)の限(かぎり)より過多なるもの有らば、便即(すなわ)ち公に還せ。(中略)」と。(出典『続日本紀』)

空欄にあてはまる語句は分かりましたか?
1…743年
2…三世一身法(養老七年に出された格(きゃく)、墾田永年私財法は「天平十五年の格」)
3…三世一身

詔の内容は、
「聞くところによると、墾田は三世一身法にもとづいて期限が過ぎれば回収してきた。
このため農民達が意欲を失って、せっかく開墾した田んぼが再び荒れてしまう、という。
今後は開墾者の意のままに私有地として認め、三世とか一身とかいわず全部永久に回収してはならない。
私有地の限度は、一品の位を与えられた親王と、一位の位を与えられた貴族は500町、(中略)
初位以下の位を与えられた諸臣と庶民は10町とする。
ただし、郡司については大領・少領は30町、主政・主帳は10町を限度とする。
もし以前から土地を与えられていてこの限度を超えているものがあれば、すみやかに朝廷に返却せよ」
です。

なお、このときの天皇は聖武天皇です。

三世一身法が出されてから20年。
本人一代限りの私有が認められた墾田は、そろそろ本人の死去により朝廷が回収している時期です。
さらに、三代にわたる私有が認められた墾田だって、そう遠くない将来に回収されてしまうんだって実感する時期でもありまです。

すると、こうなります。

743.jpg

農民たち、超やる気失います。
だらだらです。
すると、一度はきれいに耕された田んぼも、どんどん荒れてゆきます。

そこで朝廷は、ついに「三代」とか「本人一代」とかのしばりをなくすことを決定します。
公地公民制の崩壊、それが墾田永年私財法です。

じゃぁ農民たちは耕せば耕すだけ土地という財産を手に入れられてラッキーじゃん☆と思いますよね。
そんなオイシイだけの話があるわけないんですよ。

私有が認められた墾田にはきっちり租という税がかかります。
私有地は課税対象なんです。
これを輸租田(ゆそでん)といいます。

土地の私有が認められるということで農民たちにやる気を出させ、
一方でその土地を輸租田として朝廷は税収を確保したのです。
さらに、朝廷の掌握する土地を増やすことにより、土地支配を強化したのです。

ただし、これは貴族や寺院、地方豪族たちの私有地拡大を進めることになってしまいました。
身分によって土地の所有面積に制限をもうけましたが、
有力者たちは国司や郡司の協力のもと、付近の農民や浮浪人らを使用して灌漑施設をつくり、
どんどん大規模な開墾をおこなったのです。
これが初期荘園です。
荘園制度については、また後日まとめプリントで詳述したいと思います。

それでは、今日のゴロ合わせ☆

743年.jpg

743年は、「大仏造立の詔」が発令された年でもあります。
これつていは後日、752年のゴロ合わせでご紹介します。



次回は少し時代を巻き戻して、長屋王の変を取りあげます。
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