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飛鳥時代(7) [まとめプリント]

天武天皇と持統天皇、この夫婦の時代を中心とする仏教文化、
白鳳文化(はくほうぶんか)を見ていきましょう。



飛鳥7.jpg

国家仏教をめざした天武天皇は、奈良に大寺院を建立します。
舒明天皇が建立した百済大寺(くだらおおでら)、これを起源とする大官大寺(だいかんだいじ)です。
このお寺は、平城京遷都にともない平城京へ移転し、大安寺(だいあんじ)と呼ばれるようになります。

また、奥さんである鵜野讃良(のちの持統天皇)の病気が治るように…という思いをこめて薬師寺を建立します。
藤原京で造営を開始しましたが、平城京遷都にともない現在の場所に移築されました。
しかし、奥さんが病気だから大寺院を建立するって…さすがスケールが違いますなぁ~…
ということで、本尊は病気を治す仏さまである薬師如来(やくしにょらい)です。
金堂に安置されているこの薬師如来像の両サイドには、
日光菩薩像(にっこうぼさつぞう)と月光菩薩像(がっこうぼさつぞう)がいますので、
これを薬師寺金堂薬師三尊像(やくしじこんどうやくしさんそんぞう)と呼びます。

ちなみに、薬師如来ってたいてい左手に薬壺(やっこ、クスリツボのこと)を持っています。
しかし、薬師寺の薬師如来は持ってないんですよね…
ながらく「不思議だなぁ~…」と思っていたのですが(古い薬師如来像は薬壺を持たないようです…)、
あるとき薬師寺でお話を聞いていたら、「この薬師如来さまは薬箱に座っているのです!」と説明されました。
うーん…なるほどー…

飛鳥7-1.jpg

なお、その「薬箱」かもしれない台座には、国際色豊かな人物が彫刻されていることでも有名です。

薬師寺式伽藍配置を見ると、塔が2つあることが分かりますね。
薬師寺の伽藍のほとんどは20世紀の再建なのですが、唯一、東塔(とうとう)は白鳳様式を伝えるものです。
現在、約110年ぶりの解体修復中で、完成は2018年を予定しています。
新しい研究成果が発表される日が楽しみですね☆

ちなみに、この東塔って何階建てに見えますか?
屋根の数を数えたら…6階建てですよね。
しかしこれは三重塔(さんじゅうのとう)。
各階に裳階(もこし)と呼ばれる飾り屋根がついているので、六重塔に見えてしまいますが三階建てです。

てっぺんには9つの輪っかと、水煙(すいえん)がついています。
水煙とは火炎状の装飾品なのですが、火事にならないようこのように名付けられたといわれています。
薬師寺東塔の水煙は、天女さんが舞ったり笛を吹いたりする優雅な様子が彫刻されています。

この薬師寺東塔を「凍(こお)れる音楽」と評した美術評論家がおられるようですが…
ウーン…芸術家の表現はなかなかむつかしいですな…(笑)
なお、これまでこの言葉を発言したのはフェノロサだと言われていましたが、どうやら違うようです。

では、ほかの仏像を見ていきましょう。

・薬師寺東院堂聖観音像(やくしじとういんどうしょうかんのんぞう)
 薬師寺式伽藍配置の東側にある東院堂という建物に安置されている仏像です。
・法隆寺夢違観音像(ほうりゅうじゆめたがいかんのんぞう・ほうりゅうじゆめちがいかんのんぞう)
 悪い夢を見たとき、この観音さまにお祈りするとよい夢にかえてくれるのだそうです。
 昔の人も、悪夢にうなされたんだなぁ~…ってことが分かります。
・法隆寺阿弥陀三尊像(ほうりゅうじあみださんそんぞう)
 橘夫人(たちばなふじん)または橘三千代(たちばなのみちよ)という人物の念持仏(ねんじぶつ)です。
 光明皇后のお母さんにあたる人物です。
 念持仏とは、常に自分の近くにおいて拝む仏像のことです。
 では、さぞかしコンパクトサイズなんだろう…と思いきや、真ん中の阿弥陀如来像は30センチ超えてます。
・興福寺仏頭(こうふくじぶっとう)
 きましたね…これ…
 たぶん、一生忘れないんじゃないかなと思う…
 もとは、蘇我倉山田石川麻呂が建立した山田寺(やまだでら)の本尊である薬師如来像でした。
 あんな亡くなり方をした蘇我倉山田石川麻呂を供養するためつくられたようです。
 ところが、12世紀に興福寺が再建されたとき、これを興福寺のお坊さんが奪ったというのです…
 盗んだのか~…いただいたのか~…このへんはよく分かりません。
 その後、15世紀に興福寺が落雷により炎上し、胴体が溶けてしまったそうです。
 頭部だけになった姿が発見されたのは1937年、発見者はさぞかしビックリしたことでしょう…
 ちなみに…この仏頭って大きさどんなもんだと思います?
 炊飯器ぐらいかな?って思いません??
 これ…まさかの1メーター弱あるんですよ…
 全身像のときはどんだけ大きかったのでしょうね…よくそんなん奪ったな興福寺!と突っ込みたくなります。

次に絵画を2つ見ていきましょう。

・法隆寺金堂壁画(ほうりゅうじこんどうへきが)
 インドのアジャンター石窟寺院(せっくつじいん)の壁画とよく似ている国際色豊かな壁画です。
 白鳳期の壁画がこんなにも美しく残っているんですよ!?奇跡と思いませんか!!!
 しかし、明治時代にはすでに劣化(れっか)や剥落(はくらく)が始まっていました。
 そのため、1940年から一流の画家を動員して、壁画の模写がおこなわれました。
 ところが…
 1949年のある日、金堂が突然炎上し、これらの壁画は焼け焦げてしまったのです…
 なので、プリントや資料集に載っている壁画は実は模写された絵です。
 本物の金堂壁画は真っ黒けになってしまいました。
 なぜ金堂が炎上したのか、その原因はいま現在もよく分かっていません。
 放火という説もありますし、電気ザブトンから出火したという説もあります。
 そりゃね、金堂の地べたに座って絵を描いてたらおしり冷えちゃうもんね…
 後世に残そうとして失われてしまった白鳳期の壁画…残念でなりません…
 こんなことを二度とおこすまい!ということで、この事件をきっかけに文化財保護法が成立しました。

飛鳥7-2.jpg

・高松塚古墳壁画(たかまつづかこふんへきが)
 白鳳文化がさかえたのは7c後半~8c初頭、すなわち古墳時代後期でもあります。
 この時代を代表する装飾古墳が、飛鳥の高松塚古墳でしたね。
 1972年、地元の人がショウガを貯蔵しようと穴を掘ったところ「何かある!」と気付き、
 専門家の調査によって壁一面に色鮮やかに描かれた女性の姿や神様の姿が発見されました。
 1300年ほど前の絵が発見された、ということで大ニュースになったのですが、
 その後、これまで閉鎖されていた石室(鎌倉時代ごろに盗掘に遭ったようですが…)に人が入るようになり、
 ついにカビだらけになってしまいました…
 そして、2006年に石室を解体し、修理をおこなっていますが…もとには戻らないでしょうね…残念です…

最後に文学を見ておきましょう。
このころ、豪族たちは中国的教養を受容して漢詩文をつくるようになっていました。
代表的歌人は、大友皇子や大津皇子があげられます。
彼らの作品は、のちに編纂される最古の漢詩文集『懐風藻』(かいふうそう)に収録されます。
また、和歌もこの時代に形式を整えます。
代表的歌人は、有間皇子・額田王(ぬかたのおおきみ)・柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)です。
彼らの作品は、のちに編纂される最古の和歌集『万葉集』(まんようしゅう)に収録されます。
なお、額田王は大海人皇子の奥さんでしたが、のち中大兄皇子のおくさんになったモテガールです。
中大兄皇子と大海人皇子って…どんな兄弟関係を築いてたんでしょうね…分からんわー…

とにかく、「白鳳文化=残念な文化」で覚えましょうか。
火事で頭だけになってしまった仏頭・火事で焦げ焦げになってしまった壁画・カビだらけになってしまった壁画…
ね、これであとは薬師寺を覚えておけば大丈夫です!

それでは、解答を載せておきましょう。

飛鳥7解答.jpg

次回から、ゴロ合わせに戻ります。

画像出典
http://www.nara-yakushiji.com/guide/index.html
http://www.nara-yakushiji.com/guide/garan/garan_toto.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%96%AC%E5%B8%AB%E5%AF%BA
http://www.nara-yakushiji.com/guide/hotoke/hotoke_daikodo.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%95%E9%9A%86%E5%AF%BA
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%88%88%E7%A6%8F%E5%AF%BA
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%95%E9%9A%86%E5%AF%BA%E9%87%91%E5%A0%82%E5%A3%81%E7%94%BB
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E7%9F%B3%E7%AA%9F%E7%BE%A4
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E6%9D%BE%E5%A1%9A%E5%8F%A4%E5%A2%B3
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